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意外と知らない ・・・ 酸素系漂白剤 [クリーニングの基本]

ご家庭でも使われる酸素系漂白剤
粉末タイプ(過炭酸ナトリウム)と液体タイプ(過酸化水素水)があります。
どちらも色柄物に使用できる漂白剤であることはご存知でしょう。

家庭用と業務用の違いは洗剤(界面活性剤)が添加されているか否かや過酸化水素水の濃度でしょうね。

wikipediaで過炭酸ナトリウム過酸化水素を調べてみると
過炭酸ナトリウムは過酸化水素と炭酸ナトリウムを混合してできる付加化合物
過炭酸ナトリウムは水分を帯びることで発熱を伴い分解するという説明があります

過酸化水素は6%を超える濃度の水溶液は毒物及び劇物取締法により劇物に指定されている物質ですが、ご家庭で使用されるものは濃度からしてオキシドール(オキシフル)と同等かそれ以下の濃度でしょう。

さてさて、ここで注目!!
過炭酸ナトリウム(過炭酸ソーダ)の説明には『水分を帯びることで発熱を伴い分解する』とありますが、ご家庭で使用されているものも業務用のものも置いてたら発熱して分解していたということは無いのではないでしょうか

何でだろうと思い、ちょっと調べると ・・・
過炭酸ナトリウムが空気中の水分を吸って発熱・分解しないように表面にコーティング剤で皮膜を作ってあるものがほとんどのようで ・・・
そして、そのコーティング剤が溶ける温度が大体40℃以上のようですね

ということは ・・・
冷水に粉末の酸素系漂白剤を溶かして入れたとして、どこまで効果があるのだろう?

家庭用なら洗剤分も一緒に入っているので、それで汚れを落としてるから効果があるように思えるのかな?

染色された綿布と常温の過炭酸ナトリウム水溶液と40℃以上の水溶液を準備して、漂白効果の差を調べる授業をやってみようかな ・・・ なんて思っています。

家庭用のものと業務用の過炭酸ナトリウムの両方を使ってみましょうかね


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計量と計算 [クリーニングの基本]

家庭洗濯も商業クリーニングも計量は大切なんですが

洗う際に使用する水量が判っていなかったり、粉末洗剤や薬剤を使用するのに秤がなかったりとかすると良い洗いはできません。

洗剤は水量に対して〇〇%という表示があったときに、50リットルの水で洗うなら液体洗剤なら△△シーシー必要だとか
粉末洗剤なら◇◇グラム計って使用するとか考える必要がありますよね。

でも現実には秤がなかったり、計量カップがなかったりとか[ふらふら]
液体を計る計量カップで粉末を計っていたりとか[がく~(落胆した顔)]

こんなことが通用するようじゃ
プロの仕事とは言えませんよね
目分量でも正確なら良いかもしれませんが、不正確なら品質にも悪影響を与えて当然

小手先の技術に走る前に、基本の部分を徹底的に見直して欲しいものです
基本がしっかりしてこそ、その上に構築された付加価値が生きるもの
見直しリストを作るもの良いかもしれませんね


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最適とは [クリーニングの基本]

河内のおっさんのブログで紹介されているクールマットなる商品に関するクリーニング問題についてコメントをマリッペさんから頂いています。

あちらのブログにコメントしようかと思ったのですが、長くなるといけないのでこちらで

クリーニング業にとって『最適な処理』とは・・・ どのようなものでしょう?
クリーニングを依頼されるものは、様々な汚れが付着しているものですが、素材によって処理方法を選ばなければいけない場合があります。

しかし、最適な処理をどのように考えるかが大切ですね。

 ① 徹底的に汚れを落とすことを最適と考えるのか?
 ② 素材に負担をかけない程度で出来る限り汚れを落とすのか?

  どちらを最適として考えるかで結果が異なってきます。

今、クリーニングでは「洗う」ことが前提として考えられていることから、洗えないものは不良品であるという短絡的(?)な思考がクリーニング業者間では一般的でしょう。
しかし、素材や構造によっては洗えないものがあっても不思議ではありません。

そこにあるのは、洗えない(洗うように作られていない)という事実だけ

それを選ぶ(購入する)ことを否定することは我々にはできません。
できることは、洗えないという事実を冷静に判り易く伝えることだけでしょう。

今回の場合は、河内のおっさんのように洗えないことをお客様にお伝えすることでしょうね。
これが、今回の『最適』な処理になるでしょう。

これからのクリーニングは、どのようなものであるかを知るための『観察力』と処理によってどのように変化するかを知るための『想像力』、不可能と思われるものを可能とする『技術力』が要求されますね。
今まで必要なかったから、これからも必要ないというものではなく、
これからは今まで必要と思われてなかったものが必要とされる時代なんでしょう。

そうやって、消費者の皆さんにもクリーニングの限界や正しい取扱いに対する理解を深めて行くことが我々の責務でしょうね。


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機械任せと手間仕事 [クリーニングの基本]

家庭洗濯でもですが ・・・

機械と洗剤に任せっぱなしでは良い洗濯はできません
細かく分類して洗うことが必要だったり、物によっては手洗いが必要だったり

クリーニング屋さんでも機械で大量に洗う技術を追求されているところもあるようですが
衣類の素材、副資材、染色や状態によっては単品洗いが必要な場合も多くあります。

細かく分類して洗う時に一番役に立つのが二槽式洗濯機ですね
洗浄力には若干の問題がありますが、脱水時間も自由に設定できるし、何より脱水槽の径が小さいことから脱水で衣類にダメージを与えることが少ないのが良いですね。

国産メーカーさんは高機能な全自動やドラム式を懸命に販売されています。
価格が高いことから利幅も大きいからでしょうね。

そんな中、ハイアールという会社が二槽式洗濯機(4、5、8、12kg)を販売されているとの話を聞きました(遅いって!?)
以前はサンヨーさんが国内の販売をやっていたようですが、現在はハイアールジャパンセールスという会社が販売元のようです。

4、5kgだったらウエットクリーニングに最適ですし、8、12kgになったらちょっとした羽毛布団や羊毛敷きなどのウエットも可能かも

これらを2~3台工場に設置するのも良いかもしれません。
実売価格でみても、5キロでも2万円くらい、8キロでも3万円、12キロで4万円くらいと、そう高くはありません。
高額な設備投資するよりも、小さく安いものをいくつも揃えて効率よく作業を行う方がプロとしても良い仕事ができるかも??

もちろん、洗いの部分はしっかりと検討して家庭洗濯に負けない品質を作っておかなければいけませんけどね。


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クリーニングとマネジメントその1 [クリーニングの基本]

まこっちゃんブログにあるガラパゴ ス現象
規模の大小を問わず、クリーニング業も考えるべきことでしょうね
そういえば、『クリーニングは小宇宙』といった先生もいましたね

今、ドラッガーのマネジメント‐基本と原則‐(エッセンシャル版) を読んでいます。
この本の内容をクリーニングに当てはめて考えてみたいと思います。

マネジメントには、企業の目的は「営利を追求すること」ではなく『顧客を創造すること』とあり、
『企業とは何かを決めるのは顧客である。なぜなら顧客だけが、財やサービスに対する支払いの意思を持ち、経済資源を富に、モノを財貨に変えるからである。しかも顧客が価値を認め購入するものは、財やサービスそのものではない。財やサービスが提供するもの、すなわち効用である。

ある意味当たり前のこととして受け止めてしまいそうな言葉です。
お客様がクリーニングを出してくださって、始めて仕事が始まるのがクリーニング業
物を作って売る業態とはまったく異なります。
クリーニング業は、お客様の衣類をクリーニングするというサービスで始まる仕事なのです。

では、クリーニング・サ-ビスが提供するもの、効用ってなんでしょう?

洗うことでしょうか?
汚れを落とすことも一つでしょうか?
シワを伸ばすことも一つでしょうか?

こんな考え方をすると間違った方向に行ってしまいそう

マネジメントには、マーケティングの基本として、顧客(現実・欲求・価値)からスタートするとし
我々は何を売りたいかではなく、顧客は何を買いたいか』、『我々の製品やサービスに出来ることはこれであるではなく、顧客が価値があるとし、必要とし、求めている満足がこれである』を検討し、同時にイノベーション(新しい満足を生み出す)ことを行うように勧めている。

洗って汚れを落として、シワを伸ばすことは満足を与えるための手段の一つであり、結果ではありませんよね。
お客様にとって価値があり、必要とし、求めている満足は何なのか?
これを考えることを徹底的にやる必要がありますね。

ヒントとして、ドラッガーは消費者運動の高まりを示唆しています。
クリーニングでいうところのクレームでしょうか
何故、クレームが発生するのかを考え、そのクレームを解消できるようにすることが解決への近道でしょう。

下手なアンケートより、クレームの分析の方が役立ちそうです。
クレーム分析からイノベーションを発展させて行きましょう!

お客様はいつでも気持ちよく着用できることを望んでいます
それに対して、満足出来ないときにクレームが生じます。
これを消費者の我が儘と思わずに、自分自身に与えられた使命として考えることがサービス業

これって昭和50年のクリーニングビジョンと完璧に重なりますよね
ガラパゴスがら抜け出すチャンスだったのかな


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