大阪クリーニング生活衛生同業組合技術セミナー [クリーニングの基本]
長い間ブログの方をほったらかしにしてましたね
あれこれとやらなければいけないことが山積みで余裕もありませんでした
さてさて、来る2月19日(日)に標題のとおりセミナーが開催されます。
今回は東京からTEMA(繊維商品めんてなんす研究会)で受付専門知識エキスパート養成講座講師をされているクリーニングみわの中村美和子氏を講師としてお呼びしています。
中村先生はC-1でも審査員を勤められるなど、受付教育ではクリーニング界では良く知られた お方
せっかくのチャンスですから、皆さんも受講されませんか!
辰年は飛躍の年
しかし自助努力を怠れば飛躍は他人事
自分自身への投資をさっそく実施しましょう!!
めんどくさいから ・・・ [クリーニングの基本]
商業クリーニングの始まりは「人が面倒だと思うことを代行して対価を頂く」ことから始まったと思います。
しかし、面倒なことを嫌がるクリーニング業者さんが多いのも最近の現実でしょう。
面倒じゃないなら、だれでも自分でやってしまいます。
自分でするより品質が悪かったら誰もお金を払ってまで頼みません
それに加えて、品質を評価するのは依頼者であり、作業した者(サービスの提供者)ではないことを理解していない人の多いことも現実
自分自身も含めて反省が必要だと思った今日の出来事
背タックあれこれ [クリーニングの基本]
仕上げによって形が崩れる例を撮ってこようと思ったのですが少し失敗
程よい画像が撮れませんでした
そこでネットから探してきたものをお借りして解説したいと思います
ネットにあったのはtwofitさんのデザインバリエーション
センター内ヒダ、センター外ヒダ、サイドタック、ギャザー、タック無しなど様々ありますが、その中の内ヒダ、外ヒダをちょっと細工してみました
どちらも左が正常なもの、右が拡がってプレスされたものです。
タックは途中まで(半分くらいまで)で、それから下はとらないんだな
タックがキレイにとられないことで腰周りが拡がってしまいます。
これがスラックスの中にシャツを入れたときに背中のシルエットを崩すことになってしまいますね。
背中が全体的に膨れた印象になって見た目も良くありません。
オシャレな人ならクリーニングに出すのを躊躇するかも
袖口のタックだって、タックの形状によって本カフス仕上げが出来ないものもあります
これもしっかりと考えてプレスする必要がありますよね
ちなみに私は糊の強いのは苦手です
少し柔らかな雰囲気で且つしっかりと生地の目が伸びているのが大好き
間違ってもチェックの四角やストライプが変形していたりしたらですね
されどボタン ・・・ [クリーニングの基本]
私はボタンダウンシャツがVANの時代から大好きで(年齢がバレそう)、半分以上がボタンダウンでしょうか
しかし、クリーニングに出して時々困ることがあります。
それはボタンが割れてしまうこと。
特に襟先を留めるボタンは身頃や袖のボタンより小さくって判っていない方に替えて貰うと困ったことになります
悪い見本を一つ
ボタンが割れて付け替えてくれたのが上のもの
ボタンが外れにくくなるように生地の裏側に使うものでボタンに似ているけどボタンではないものを使ってくれています。
色や質感も他のボタンと異なるし、大きさ的にも合いません
上の画像はスペアで付いている二種類のサイズのボタン
これは外したボタンまがいと応急で付け替えた襟用ボタン
色調は本来のボタンとほとんど変わりませんから、こちらの方が良いので替えました。
キレイにすることとは、シワを伸ばすだけでなく整形することだけでなく
着用される方の品性や雰囲気までを、第三者の目により良く見せるためのものでもありますよね
機能としてボタンが留めれれば良いと考えるようじゃあクリーニングのプロじゃないですよね
ボタンの形、色などのバランスまでしっかりと考えて付け替えてくださいね。
こんなところにもファッションセンスの必要性が ・・・
洗うって面白い [クリーニングの基本]
ここのところ洗うを再検討する機会があり面白い経験をさせてもらってます
やはり、汚れの成分と結合状況(酸化や化合)などを想定して、それに対する対策を考えると意外と簡単に落とせるものなんですね。
昨日も実際の汚れを前に、推定したプロセスに基づいた洗いを実験させていただきました。
結果は、予想以上のもの
汚れの成分と結合状況から洗剤だけでなく 、助剤を適切に組み合わせて作用させると結果が出てきますから楽しいですね
一つの仕組みが判ると、その応用で適用範囲が広がるし
クリーニングっていうのは、分析をベースにして、持っている知識を展開していく仕事なんだなぁ
クリーニングという科学って奥深いし面白いもの
商業クリーニングの世界の科学は進化することを忘れていたのかなぁ
汚れ成分の分析はある程度されてたけど、もう一歩踏み込めば家庭洗濯との違いをはっきりと打ち出せるでしょうに
もったいない。
クリーニング業者もメーカーに頼りっぱなしにするのではなく、自分自身が基礎的な科学知識を持つことがクリーニングの進歩を担保することになるのでしょう。
人任せにしないことが業界の発展の第一歩ですね